小岩からの慈恩寺道⑲春日部市花積 東西寺の地蔵尊 慈恩寺道庚申塚 

東武鉄道東岩槻駅の東に花積の踏切があります。
その前の坂道を左に上がって、高台の端を五00メートル程歩くと、東西寺の長い白壁の角に六地蔵が置かれています。
地藏のとなりにはさらに道案内のお地蔵様が置かれています。
台座右面 慈恩寺道
     右 こしがや道
台座前面 奉彫刻地藏尊石廟…
 武州崎玉岩付領 花積村
台座左面 享保十七年(一七二三)
この地藏道標が置かれた頃は、武蔵国埼玉岩槻領花積村でした。
現在は春日部市に編入されています。
この地蔵の前を通る道は行先表示で「こしがや道」と前面に表記記がされています。
※東西寺は大宮台地の縁にあたり、近くに花積貝塚があり、縄文時代前期から中期の住居跡と土器が出土しています。
道なりに進むと、表慈恩寺公民館前の庚申塚に出ます。
慈恩寺地域内に入いったことを、小岩、越谷方面から来た人々に教えてくれます。
道標が向いている方向が慈恩寺です。
庚申塚には六つの石塔が並べて置かれています。
左から見ていくと
①馬頭観世音立像 天明二年(一七八二)の記載があります
②卍字の下 ¬秩父 坂東 西国 観世音
大正九年(一九二〇)建立と記されています。
慈恩寺道の中で最も新しく建てられた供養塔道標です。
左面には慈恩寺、表慈恩寺、南平野、箕輪の四つの地区名とその村民名、石工名が記されています。       
③青面金剛立像庚申塔 明和二年(一七六五)の記載があります 三猿の下の台座には¬表慈恩寺村 講中三十六人。
右 いわつき道、左 こしがや道
と記されています。
④青面金剛立像庚申塔 天和二年(一六八二)建てられた最も古い年代の庚申塔です。 
⑤青面金剛立像庚申塔 元禄六年(一六九三)④⑤については文字不鮮明。
⑥「青面金剛
庚申塔、 寛政一二年(一八〇〇)の記載があり、ここでは唯一の文字塔です。
この場所に来て、改めて小岩からの慈恩寺道は、永きに渡り青面金剛が置かれた庚申の道として、また鎌倉時代より続く坂東三十三観音霊場の坂東道の一ルートとして明治、大正、昭和の頃まで確かに庚申、巡礼の道となっていたことが伺えます。
【榎本淳三郎】

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