「地下鉄延伸」今年度要請断念 情報公開請求資料から見えたモノ

 さいたま市議会の中に地下鉄7号線特別委員会があり、委員12人のうち岩槻選出議員が3人(委員長・吉田氏、副委員長・松本氏、委員・新井氏)入っている。

 要請断念がマスコミで報道された日に開かれたこの特別委員会の議事録を見たいと確認したところ、一般公開はしていないとのことであった。やむなく区役所から情報公開請求の手続きを行い議事録を取得した。

 その内容から読み解ける要点と解説を含めて数回に分けて掲載する。なお、解説内容へのご意見があれば本紙で掲載するので寄稿を願いたい

経緯不明

 なぜ事業実施要請の後に行う手順だった計画内容の精査が前になったのか。いろいろな試算方法を行い、やっとB/C採算性の数値が申請基準を上回った結果として、清水市長が公約していた今年度中の「事業実施要請」の手順だったはずである。当初からの検討手順に明記されているように、完成までに建設費の高騰、人件費や工期の問題など不確定要素が大きく含んでおり、その後の検討手順である「計画・内容の精査」で取り上げるべき検討課題である。前倒しする問題ではない。

 これは他の公共工事などでも行っており、そのために途中で予算規模が増えている(参考資料)。

 議事録で驚いたのは、行政担当者の答弁にある。地方自治体(埼玉県とさいたま市)で負担する1/3の分をどの割合で分担するか、この時点でもまだ決着ができていないとの話だ。

 普通に考えれば、さいたま市の負担分を決めた上での事業実施要請であり、計画内容の精査でなければおかしな話だろう。
その決断ができなかったから、当初の手順を前倒しなどと説明して逆転させ、今期断念の理由付けにしたとしか思えない。

 それは、行政側担当者の長々しい理由にもならないような苦しい答弁内容からも読み取れる。
このレベルの決断は、大野県知事と清水市長の話し合いの中で、覚悟があれば決められたはずであり、決まったからの事業実施要請の公約ではなかったのかと思うのは当然ではないだろうか。

 質疑の中では他区議員から突っ込んだ質問が出ていたが、市長が出席していない委員会ではあるが、肝心の岩槻選出の議員からは岩槻区民にきちんと断念に至る経緯を説明できるような質問がされていなかったのが残念だ。
なお、情報公開請求で取得した議事録は ら・みやびWebサイトで後日公開予定。【編集部・奥山】

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