開智中学・高校の生徒たち 休耕地の荒廃防止に取り組む

私たちは開智中学高等学校のボランティア委員会です。
2021年4月より5年生の委員会メンバーを中心に、中学サッカー部、SDG'S有志メンバーを加え学校周辺地域のボランティア活動をスタートさせました。
徳力地区では自治会の黒木さん、畑を貸して下さったおばあちゃん、諏訪地区では自治会長の布施さんの協力を得て新たなプロジェクトを進めることができました。
誠にありがとうございました。
今回はこのプロジェクトの一つである「ひまわりプロジェクト」を紹介します。
徳力地区も他の地域同様、住民の高齢化が進み、独居の高齢者の見守りや防犯防災対策に苦慮されていることを聞きました。
そこで私達中高生でもできることを地域の方と模索する中で、浮上したのが地区の空き地の管理でした。
春から夏にかけて雑草が伸びてくると見通しも悪くなるため防犯上良くないということで、その土地を整備しながら、さらに地域の方が見て楽しめる景観にできればという思いで、この「ひまわりプロジェクト」に取り組みました。
4月下旬より雑草を取り、部分的に畑の整備を始め、5月中旬にひまわりの種を植えました。
その後も竹の掘り起こしや雑草抜きなど空き地全体の整備を続け、ひまわりと並行して色々な種類の花の種も植えて育てました。
7月に花が咲き始め、ひまわりの黄色と他の色とりどりの花とのコントラストがとても綺麗でした。
ひまわりは8月には人の背丈まで成長し、通りの景色を明るくし、通りがかる地域の方々にも喜んでいただきました。
その後の緊急事態宣言により私達の活動が制限されている間は、自治会の黒木ご夫妻が畑の管理を継続していただき、9月には何とかひまわりの種の収穫までたどり着けました。
収穫した種は選別作業を中学サッカー部が行い、先日10月5日にはひまわりプロジェクト支部、須藤様をお迎えし、ひまわりの種の寄贈式を行うことができました。
合計7kgの種は福島の障害者雇用事業を行うNPOに届けられ、ひまわり油として製品化されるそうです。
今回の活動を通して多くのことに気づかされました。
ひとつは『地域の方々への感謝』です。
私たち開智生が日々、当たり前のように学校生活を送れているのは、地域の方々のご理解ご協力があるからです。
道路に立ち通行を誘導していただいているボランティアの皆様、自宅前を通学路として利用させていただいている住民の皆様、防犯パトロールをしていただいている自治会の皆様。
開智の学園生活は地域の方々の協力があって実現していることを実感しました。
また、私たちはボランティア活動を通して、人間的に成長できたと思います。
学校では学ぶことができないことを地域の方から教わりました。
プロジェクトを進めるために必要な多くのノウハウだけでなく、人としてのマナーやルールも学びました。
ここで学んだことは今後の人生に役立つものばかりでした。
今後も下級生に活動を引き継ぎながら、さらに活動の和を拡げ、少しでも地域の方々のお役に立てる活動にしていければと思っています。
最後に、地域の皆様に感謝するとともに、今後も地域の方々との交流を深めていきたいと考えています。
これからもよろしくお願いします。

開智学園周辺住民の声

開智ボランティア委員会幹部8名から、学校周辺地域の悩み事を尋ねられたので、「独り暮らしの高齢で畑が荒廃して、景観も悪く雑草だらけになり、草が枯れたら放火の危険がある」旨、おばあちゃんからは、「雑草だらけになり、皆に迷惑をかけている」と、答えました。
そこで生徒たちは、おばあちゃんの休耕地を畑として復活して、5月からひまわりを育て、花がきれいに咲き、コロナ禍の私達住民に元気をもらい、種は福島復興支援として、岩槻ひまわりPJ(代表・須藤順子様)経由で福島に寄贈されました。
また、雑草だらけで荒廃だった休耕地も、70名位の生徒たちが1週間に2回も暑い夏に汗して、竹の根っこ掘りに3か月、百日草の花、そば・大根等を育てていて、畑として復活し、おばあちゃんと地域住民も安心して暮らせます。
開智学園の生徒たちに感謝しながら、全国の若者達も「高齢者で休耕地の荒廃」防止の社会問題を改善出来れば、明るい未来が展望できます。ありがとう!
顧問の手塚先生からは「生徒の地域貢献ボランティア活動は、人間力を高める教育活動でもある」とお聴きし、素晴らしいの一言です。
【黒木忠弘さん】

開智中学・高等学校ボランティア委員会
委員長:沼田純平君(5年生)   顧問:手塚耕二先生
開智中学サッカー部        監督:手塚耕二先生
開智中学・高等学校        校長:菅沼健児先生

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