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さいたま市立新和小学校で、2019年9月11日(水)に「ふれあいタッチ交流授業」が行われた。
当日は医学博士・行政書士の藤井輝明氏(62歳)が訪問し、生徒たちとの交流を図った。
体育館で待っていた児童たちに、藤井氏が「てるちゃんと呼んでください」と挨拶すると、館内は和やかな空気に包まれた。
自身の人生をたどり「2歳のときに海綿状血管腫という病気になりました」と説明した藤井氏。
海綿状血管腫は血管奇形の一種で、発生頻度は年間で10万人に1人といわれる疾病で、「小2の頃はイジメに遭い、転校もしました」と打ち明けた。
その後は、児童たちからもさまざまな質問が飛び交った。
「子どもの頃にイジメられても、大人になったら大丈夫?」という声や、「てるちゃんのコブは硬くて重いの?」といった声もあり、藤井氏は「24歳のときに3度の手術をして、ここまで小さくなりました」と答えた。
そして、教師からの「てるちゃんの顔にさわってみたい人!」という誘いを受けて、子どもたちが「は〜い!」と元気に答えたのをきっかけに“ふれあいタッチタイム”となり、校外学習で来校していた城南中学校の生徒や教師たちも参加した。
藤井氏の言葉を受けて、会場にいた父母も「子どもとの接し方を見直そうと思います」と関心を寄せていた。
てるちゃんは個性で病気になっただけのコト。
同じ境遇の子がいても、心から励ましてあげるのが大切…。
彼らの小さな心をきっと、てるちゃんの大きな心がすっぽりと包んでいたかのような、ほのぼのとした時間になった。
なお、学校の図書館には藤井氏の著者や絵本『てるちゃんのかお』(金の星社)も寄贈されている。
中国語や韓国語にも翻訳されており、ぜひ一度、手にとってみてほしい。
【増田啓子】
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