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今回は岩槻城址公園のイヌシデ(落葉高木、雌雄同株)です。
公園野球場のレフト側の南にある空堀の斜面上にあり、幹周りは2・77mと巨木の仲間にはもう一息届きませんが、斜面に沿うように伸びた根がたくましい生命力を感じさせ、見ごたえがあるのでここで紹介させていただきました。
数種類あるクマシデ属の仲間では、成長すると幹に縦の縞模様の白い線ができるのが特徴です。
私の一番お気に入りの木ですが、最近幹の中央部分に巨木にありがちな空洞が発現し、スズメバチの巣になりそうなのが心配の種です。私は樹齢を130~170年と推定しました。
イヌシデの名前の由来は、花穂が枝から垂れ下がるようすが、神社の鳥居などに飾られる注連縄(しめなわ)から垂れ下がる、白い紙の四手(しで)に似ているため付けられたようです。
名前の頭に付けられたイヌは、植物の世界では役に立たないとか同種の植物よりも劣る時に付けられています。
たとえばサンショウに対してイヌザンショウは香りが数段劣ります。
イヌシデは、岩槻ではソロとも呼ばれていて雑木林にたくさんあり、かつては炭や薪の材料として盛んに利用されていましたが、近年はシイタケのほだ木として利用されているに過ぎません。
さて、この巨木シリーズも今回をもって終了させていただきます。
2年間「岩槻の巨木」をお読みいただき、ありがとうございました。
全国にはこの欄で紹介したよりも大きな巨木がたくさんあります。
数百年を生き抜いてきた生命力に触れ、そのたくましさや荘厳さを感じに一度見に訪れてはいかがでしょうか。
【森林インストラクター・桂幸一】
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岩槻の巨木を読んで、早速岩槻城址公園のイヌシデを見に行きましたが、見つけることが出来ませんでした。公園の管理事務所に聞いても分かりません。他にも訪ねてこられた方がいたそうですが、事務所の方はあまり関心がなさそうで、調べてくれる様子はありません。ですので、もう少し詳しい情報をお知らせくださると有り難いです。