岩槻には知る人ぞ知るたくさんの魅力的なお話が残っています。
『三楽犬の入れ替え』もそのひとつ。
「犬の入れ替えって何?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、敵の目をあざむくために二つの場所で犬を入れ替えたというお話です。
中世戦国時代の岩槻城主・太田資正(すけまさ)公は、大の犬好きでありました。
犬と子どものようにたわむれる姿を見た者が「うつけ者」と揶揄するようなこともあったといいます。
しかし、資正公はうつけ者であるどころか、知恵者でありました。
岩槻城で育てた50匹の犬と松山城で育てた50匹の犬を入れ替え、いざというときに犬の首に伝書を入れた竹筒をくくり付け、伝令に走らせたといいます。
いつの世も勝利を得るためには情報をいかに早くつかみとるかが重要。
資正公の戦略家ぶりが示される逸話ですね。
【三楽斎の犬槻丸歴史ものがたりの会 会長・髙橋真理以】
この記事へのコメントはありません。