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目に見えない脅威「新型コロナウイルス感染症」への不安が、こうも社会生活に影響を与えるとは思ってもみなかったのではないだろうか。
今年に入り、中国・武漢市での感染が報じられてから、瞬く間に世界中に広がり大勢の感染者と死者を出している。
各国は、有効な治療薬が無いなか感染を防ぐため、強制力のある都市封鎖や外出禁止を実施するとともに他国との国境を閉じた。
今も人の移動を制限している状況となっている。
わが国でも防疫のために、学校の閉鎖や緊急事態宣言(5月25日に解除)など段階的に措置を実施して人の移動に制限を掛けたが、年度替わりの時期と重なったこともあり、社会生活に大きな影響が出ている。
通常であれば進学、就職や新たな目標に向かって始動する節目の時期であるはずが、従来の事業の継続さえ危ぶまれる事態に陥っている。
防疫のため政府の度重なる自粛要請に応えることは、その過程で社会の様々な面で犠牲を伴なっていることも実感しているだろう。
それは、社会を回すお金の流れが悪くなり、家計や企業経営が悪化して破綻する例も出てきていることにも表れている。
そうした中で、国が国民生活を守る施策を取るのは当然のこと、とりわけ家計を支援する給付金施策は画期的なこととも思える。
私たちもこの期間を通して、否応なく生活様式の変容に対応している。
大げさと思われるだろうが、物流での通信販売の利用、情報収集でのインターネット利用、仕事の在宅勤務を可能とするテレワークの導入が、現在進行形で大きく進んでいる。
ネット社会の前進と「ソーシャルディスタンス」が生活の中に根付けば、あらゆる分野で変容が起こり得るとも考えられる。
そして、今の困難を克服して元に戻るのではなく、既存の仕組みを変えて、社会が生活の変容を通して活性化していくことで、生産性の停滞や少子高齢化の課題によい変化をもたらすものと期待している。
【編集部・小澤】
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