地下鉄7号線 岩槻延伸の「エンジン」 村井英樹衆議院議員に聞く

先月号の4Pでも新聞記事を掲載しましたが2021年6月14日に行われた市議会6月定例会の中で、清水勇人市長は、埼玉高速鉄道(SR)の浦和美園駅と東武野田線の岩槻駅を結ぶ地下鉄七号線延伸計画について発言。
鉄道事業者への事業化要請について、「素案を作成後、2023年度中(令和5年度中)に鉄道事業者に対する要請を行い、4年の任期内のできるだけ早い時期に、鉄道事業者が国への申請手続きに入れるように努める」と表明しました。
また、浦和美園―岩槻駅間の中間駅のまちづくりについても、清水市長は「本年度、事業化に向けた具体的な区域の設定、土地利用計画案の策定と事業費の積算などを行い、関係機関協議のベースとなる計画案を作成する。
この計画案を基に23年度には農林調整など国との協議を進める」としました。
これまで「ら・みやび」では、地下鉄延伸については、最新の正しい情報をお届けしたいとの思いから何度も取り上げてきました。
地下鉄7号線延伸の中心的な役割を担っている地元の衆議院議員村井英樹議員に、今回の清水勇人市長の真意・また今後の流れなどについてお話を伺いました。

今回の清水勇人市長の発言をどう聞かれましたか。
また地下鉄7号線延伸にどのようなインパクトがあるとみていますか。

村井議員:一言でいうと、いよいよ岩槻の皆さんの長年に渡るご努力が報われる時が来た、という感想です。
清水市長の今回の発言は、新型コロナとの闘いが続く中にあって、メディアではそこまで大きく取り扱われませんでしたが、地元さいたま市長による、2年以内に鉄道利便増進法に基づいた法的な措置をスタートするという宣言であり、あとは鉄道利便増進法上の手続きを一つひとつ進めていけば、岩槻まで地下鉄がやってくるということになります。

鉄道利便増進法に基づく取組がスタートするということが重要なんですね。

村井議員:はい。地下鉄7号線延伸は鉄道利便増進法という法律に基づいて行われます。
延伸に向けては、(1)採算性の基準を満たす、(2)鉄道事業者への計画策定要請、(3)国への申請、(4)工事着工というプロセスを経る必要があるのですが、大きなポイントは、(1)採算性の基準を満たせるかと、鉄道利便増進法に基づいて(2)~(4)のプロセスを進められるかです。

実は、岩槻の延伸活動は、40年近くに渡り、(1)採算性の基準(一言でいうと、岩槻まで延伸して元がとれるか)を満たすことができずに前に進まなかったわけですが、それを3年前に満たしたことにより、大きく状況が変わりました。
その後は、鉄道利便増進法に基づいて、(2)~(4)のプロセスを進めていく段階となっていたところ、新型コロナもあり少し時間がかかってしまいましたが、今般さいたま市長が、2年以内に(2)鉄道事業者への計画策定要請を行うと発言したことは大変有意義です。
これにより、鉄道利便増進法に基づくプロセスがスタートすることが確定しました。

村井さんの地道な働きかけもあり、さいたま市・埼玉県も大分前向きになってきたように思います。
今後は、「どれだけ早く実現できるか」がポイントだと思いますが。

村井議員:岩槻区選出の小島信昭県議や市議会議員の皆さんのご協力を頂き、2018年11月には、市・県・埼玉高速鉄道(SR)・鉄道・運輸機構で実務者協議がスタート。
また、2021年4月には実務者協議よりもさらに一段上の部局長会議を新たに設置することが大野埼玉県知事と清水市長から発表されました。
協議・調整・合意といった地ならしが着々と行われており、2年以内にさいたま市から鉄道事業者へ要請が実施されれば、いよいよ地下鉄七号線延伸は後戻りが出来ない領域に突入します!

実は、岩槻の延伸活動は、40年近くに渡り、(1)採算性の基準(一言でいうと、岩槻まで延伸して元がとれるか)を満たすことができずに前に進まなかったわけですが、それを3年前に満たしたことにより、大きく状況が変わりました。
その後は、鉄道利便増進法に基づいて、(2)~(4)のプロセスを進めていく段階となっていたところ、新型コロナもあり少し時間がかかってしまいましたが、今般さいたま市長が、2年以内に(2)鉄道事業者への計画策定要請を行うと発言したことは大変有意義です。
これにより、鉄道利便増進法に基づくプロセスがスタートすることが確定しました。

村井さんの地道な働きかけもあり、さいたま市・埼玉県も大分前向きになってきたように思います。今後は、「どれだけ早く実現できるか」がポイントだと思いますが。

村井議員:岩槻区選出の小島信昭県議や市議会議員の皆さんのご協力を頂き、2018年11月には、市・県・埼玉高速鉄道(SR)・鉄道・運輸機構で実務者協議がスタート。
また、2021年4月には実務者協議よりもさらに一段上の部局長会議を新たに設置することが大野埼玉県知事と清水市長から発表されました。
協議・調整・合意といった地ならしが着々と行われており、2年以内にさいたま市から鉄道事業者へ要請が実施されれば、いよいよ地下鉄七号線延伸は後戻りが出来ない領域に突入します!

岩槻区民としては本当に嬉しいお話です。
今後の見通しを教えて頂けますか。

村井議員:今回の清水市長の発言もあり、地下鉄延伸は文字通り「レールに乗った」と思います。
これまでは、地下鉄が来るか来ないか、ということが議論のテーマでしたが、これからは、どれだけ早く延伸を実現するかがポイントです。
「いつ頃、私は地下鉄に乗れますか?」とよく聞かれるのですが、工事着工にあたっては環境アセスメントが事前にあり、また工事自体も大工事ですので、「いつ」とはなかなか言いづらい部分もあります。
ただ個人的には、2020年代中には地下鉄に乗れるようにしたいです。

岩槻区民としては、ここにきて地下鉄7号線延伸が大きく動いた感じがするのですが、その背景にはどういったことがあるのでしょうか。
 
村井議員:まずは、何といっても、3年前の採算性の壁の突破です。
この点については、既に、様々なところでお話しているので詳細は省きますが、今まで40年来地下鉄7号線延伸が選挙のたびに声高に訴えられてきたにも関わらず、前に進まなかった理由は、採算性が取れていない上、改善に向けた研究がしっかりなされてこなかったことにありました。
「このままではいけない。」強い危機感を持って、採算性計算のルールブックである国土交通省の「鉄道プロジェクトの評価手法マニュアル」を研究し、大学病院の誘致など本来盛り込むべき将来の需要増が盛り込まれていない点などを粘り強く一つ一つ指摘をして、さいたま市に再試算を行って頂いた結果、念願の「採算性の壁」の突破に至りました。
採算性の壁が突破できたことで、国に認可申請するための必要条件が整い、さいたま市・埼玉県にも、鉄道利便増進法に基づくプロセスに移行するように強く求めることができるようになりました。
もう一つ重要だったことは、浦和レッズの皆さんの協力です。これまでの地下鉄7号線延伸活動は、ほぼ岩槻の皆さんの活動で、広くさいたま市民・埼玉県民の皆さんの理解が得られないため、市長や県知事としても、費用負担等の政治決断がしづらい状況がありました。
そのため「採算性の壁」を突破した翌年、浦和レッズの皆さんからも、埼玉スタジアムの利便性向上に向けて、地下鉄7号線延伸要望の機運が高まっているとのお話を頂き、浦和レッズの立花洋一社長に相談させていただいたところ、浦和レッズ・岩槻の若手有志・村井ひでき事務所共同で2019年シーズン中の浦和レッズのホームゲームでほぼ毎試合署名活動の実施が実現いたしました。
その結果、レッズファンは勿論、北は北海道から南は沖縄までの全国のサッカーファンに、地下鉄延伸の意義をご理解頂いた上、約2万3千人分の署名を頂くことができました。
署名は、浦和レッズの元選手と共に大野元裕知事と清水勇人市長へ提出し、その様子もテレビや新聞を通じて大きく取り上げられました。
この一連の流れは今まで岩槻在住の方しかやってこなかった活動にサッカーファンも巻き込むことによって、地下鉄7号線延伸活動がさいたま市内外の人々まで広がる状況を生み、それをメディアに大きく報道してもらうことによって市民や県民に地下鉄7号線の延伸は様々な方面でも恩恵があることを認知して頂くことにつながりました。

コロナ禍のなか岩槻でも弊紙を活用しての署名活動をして感じました。2万3千人の署名を集めるのは大変だったと思います。
岩槻の皆さんはじめ読者の皆さんに一言あればお願いします。

村井議員:今までは地下鉄7号線延伸が出来るのか、出来ないのかといった次元の問題でしたが、これからは延伸を前提として「いつ国に申請」し、「いつ岩槻まで延伸」できるのかがポイントになります。
繰り返しにはなりますが、早期実現のために必要なことは何といっても地元岩槻の皆さんの声であり、熱意です。
是非皆さんの積極的なご協力を何卒宜しくお願い致します。
そして、地下鉄7号線延伸及びその中間駅を中心とした岩槻の新たな街づくりがこれから始まります。
ら・みやびの読者の方々は市民活動として岩槻の街づくりに積極的に参画されている方も多いと聞いております。
よりより街づくりの為には、市民の声は必要不可欠です。
しっかりと市民の要望も盛り込んでいただくよう活動していくことも重要だと考えております。
皆様とよりよい岩槻を目指して村井英樹も引き続き全力を尽くしてまいります。
皆様のご意見をお気軽にお寄せください。

【取材・編集:奥山】

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