岩槻郷土資料館だより80  企画展から「大浜土人形 ~加藤清正と山路将監」

山路将監

加藤清正

岩槻郷土資料館では、二月二三日(金)から岩槻で行われている「まちかど雛めぐり」に合わせ、「~郷土玩具の主役~土人形」と題し、三月二〇日(水)まで、展示を行っています。
今回の展示は市立博物館に所蔵されている郷土玩具のうち、土を素材とした「土人形」を取り上げ、大小様々な土人形を一六〇点程展示しています。今回は、この中から紹介していきます。

二階の展示室に入ってすぐ右側のガラスケース内には二体の武者人形があります。
この二体は対になるように作られたものと思われます。
これは羽柴秀吉と柴田勝家が戦った「賤ヶ岳の合戦」の様子を表したものです。
この合戦で、加藤清正は山路将監を討ち取ったといわれ、その時、両者が対峙した様子を表わしているものと思われます。
色彩が豊かで、槍を持つ清正、刀に手をかけようとする将監、対峙した二人の緊迫した状況をうかがうことができそうです。

この土人形は、愛知県南部の碧南市で明治二〇~三〇年ごろから作られたといわれている「大浜土人形」と呼ばれているものです。
この付近は三州瓦の産地で、良質な粘土がとれることからこのような土人形の製作が行われたようです。
昭和三〇年頃までは作られていたようですが、その後、一時廃れましたが、最近また作られるようになったようです。

この地方では、村歌舞伎が庶民の娯楽として盛んに行われ、歌舞伎の場面を題材にした人形や節句人形を中心に人形作りが行われてきました。
この二体の人形のような大型の組み物が作られてきました。
その中でもここに展示した「加藤清正」は高さ五六・〇㎝、「山路将監」は高さ五三・五㎝あり、非常に大型のものといえるようです。

この機会に郷土資料館に足をお運びいただき、こうした「土人形」のもつ魅力を堪能していただければと思います。

 

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