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前号で「生の音」の素晴らしさについて書きました。
演奏も楽器も生音が聴衆や演奏者の心を掴みます。
それはどうしてなのでしょうか。
今の録音は格段の進歩を遂げ、より生音に近い音を再生できるようになっています。
しかし、いくら技術が進んでもあくまで「生音」に近くなるだけなのです。
技術が進み、音がデジタル化され、より正確に音を再現できるようになってくると、逆にプチプチとレコード盤の傷を拾ってしまうターンテーブルと真空管アンプによる再生装置の方に暖かさを感じてしまいます。
これは音声だけの電話と動画を含めてやりとりができるスマホとの関係にも似ていますが、いずれにせよ「生」で聴く演奏や顔と顔を付き合わせた会話にはかないません。
そのどこまでいっても超えられない差があるのは会話も音楽も「コミュにケーション」であるからでしょう。
ジャズの演奏者はただ譜面どおりに演奏してはいません。
演奏中のメンバー同士のやりとりで曲調や演奏時間が変わります。
また、聴いている方々の反応によっても大きく演奏が違ってくるのです。
反応がよければその反応に対応して演奏者は自分のもっている技術や音楽性を超えるような演奏をすることができるのです。
正にジャズは、演奏者とメンバー、そして聴いている方々とのコミュニケーションで成り立っているのです。
翻って教育をみるとさいたま市では「知」「徳」「体」に加えて「コミュニケーション」をとる力のある子どもを育てることを教育の目標としています。
流石に教育都市「さいたま」ですね。
皆さんもジャズの演奏を聴く時には子供たちと一緒に大きな拍手と声援で演奏者を盛り上げて下さい。
特にスイングドールズの演奏では!
「共栄大学客員教授・岩槻Jazz 代表」今村信哉(Shinya Imamura) 】
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