岩槻城主『太田資正公』の魅力発信による「まちづくり事業」の報告 【第2弾】 

岩槻城主『太田資正公』の魅力発信による
まちづくり事業」の報告 【第2弾】 
~郷土の偉人 資正公の魅力を 深く『知る・しる・シル』機会に〜
岩付城主太田資正公生誕500年祭実行委員会

本実行委員会は、令和3年度太田資正公に焦点を当てる取り組みを1年間継続して取り組みました。
7月資正学習会Ⅰ・Ⅱをさいたま市生涯学習総合センターで開催、さいたま市内外から延べ207名の方が受講しました。
また、生誕祭の半年前イベントとして、10月に岩槻駅前のクレセントモールやワッツコミセンで「資正物語」の冊子を配付し、ファミリー向けに岩槻むかしばなし紙芝居や伝令犬の絵付け体験講座などを開催しました。
そして、令和4年2月20日(日)生誕500年祭を開催し、さいたま市内外から250名以上の方が集まり「学びと感動」の時間を感得しました。
今回、4月号に続き第2弾として、『太田資正公』の魅力に迫った講演やパネルトーク・新作紙芝居の内容をお届けします。

講演・パネルトークの概要

新井浩文氏(埼玉県地方史研究会会員)による、講演『テーマ「戦国武将太田資正公の実像に迫る~戦国の世をいかに生きたか」』を開催。
それに続き、パネルトーク(6名)として、テーマを「太田資正公の魅力とこれからのまちづくり」として実施しました。
結びに、再度新井氏に登場をいただきまとめを行いました。

登壇者・パネラー(プロフィール含む)の紹介

柴田昌彦氏(中世太田領研究会、東京都在住)

9年間岩槻に住み資正公と出会い、その魅力を研究・書籍にまとめる。資正の魅力を上杉謙信の右腕として活躍した智将で、北条氏康を相手に大善戦した知恵者と分析。さいたま市内の身近な関連史跡として、「寿能城跡」「清河寺」「氷川女體神社」などを紹介。

尾崎豊氏(松山城蹟保存会長、吉見町在住)

松山城は丘陵・山間部の玄関口に立地しており、東京ドーム1個分の広さ。当時の姿が残る城跡周辺の整備を中心に保存会活動(会員は26名)を展開中。今後も町民や行政等と連携して魅力あるまちづくりに生かし、具体的には「犬の入れ替え」の道を尋ねたい。

太田賢一氏(吉見町教育委員会、学芸員)」

「吉見町立埋蔵文化財センター」において松山城蹟の研究にあたる。城跡は吉見の百穴(古墳時代の横穴墓、大正12年に国指定)に隣接し、国指定史跡「比企城館跡群 松山城跡」となっている。周辺は当時のままの姿を残しているが、築城に関する文献は多くない。

新井浩文氏(埼玉県地方史研究会会員、宮代町在住)  

太田資正公に関して、「関東動乱のはじまり」から読み解き、「戦国の争乱と岩付太田氏(6つの視点)」について講話。関東戦国時代略図や岩付太田氏関係略系図、多くの古文書を引用して解説を行う。最後に常陸片野での活躍やその後の岩付太田氏の動向でまとめる。

(若者代表2名) 栃内春香氏、菊原佑介氏 

『太田資正公』の紙芝居 完成

岩槻区西町在住の内田茂氏が約1年間かけて資正公の生涯をまとめ、制作しました。

◎上記に関する問合せ先
「岩槻むかしばなし紙芝居の会」
代表・朝霧紀美江(090-8104-4229)
副代表・八木下則子(090-2914-4070)

新作紙芝居の概要(内田茂氏へインタビュー)
約1年をかけて制作準備、令和4年1月に完成。上演時間は約17分。
タイトルは「戦国・知勇の将 太田資正」。
制作者の内田茂氏にお話しを伺いました。
Q1 紙芝居はどんな内容ですか。
(答え)太田資正公の70年の生涯を17枚にまとめたもの。
史実をもとにした書籍を読んで構想企画を行った。
「上杉氏に忠義を尽くして生涯、小田原北条氏に対抗して戦いを続け名を残した。
岩付を離れてもその志は変わることはなかった。」ことを中心に描いた作品。
Q2 紙芝居の見どころは何ですか。
(答え)3つ上げると、①一貫して北条に屈しない反骨の姿勢をもって戦った忠臣だった、②先見の明として伝令犬の入れ替えや数百丁の鉄砲を誰よりも早く実践に取り入れた事、③上杉謙信と連携し、小田原攻めの前に3つの地点を抑えたという素晴らしい戦略家。
Q3 今回の実行委員会の取り組みについての感想は?
(答え)生誕500年の資正公の雄姿を現代に蘇させてくれた実行委員会の皆さんに感謝しています。
岩槻の歴史や文化に焦点をあてた功績とそのご苦労には敬意を表します。
市民が郷土愛と行動力を示した素晴らしい事例となったのではないでしょうか。
そして、若者と女性の活躍ぶりと市民と行政の協働の賜物であると感じています。

若者2人の声

栃内春香さん(高校生、大宮区三橋在住)
昨年の夏休みに「岩槻むかしばなし紙芝居」の研修会に参加したことをきっかけに、このイベントに関わりました。
初めは、太田資正公についてどこかで聞いたことがあるぐらいの知識でしたが、パネルトークで多くの事を知ることが出来ました。
また、当日は「戦国・知勇の将 太田資正」の紙芝居も上演され、講話とは別に、短文と分かりやすい絵で構成された紙芝居は、小さいさい子でも理解しやすく大人まで楽しんでもらえる完成度でした。
自分としては、これを機会に、多世代の方々にさいたま市の歴史や文化の魅力に近づいてもらうようなお手伝いが出来たらいいと思います。

菊原佑介さん(大学生、岩槻区南下新井在住)
私は、大学で社会科の教員を目指して勉強しています。
今回、10月の半年前イベントから関わらせてただきました。
もともと歴史などに興味があり、地元岩槻区の多くの事を知りとても感謝してます。
太田資正公という方はこの岩槻の地で活躍してきた武将ですが、残念ながら、現代では知名度が低いという実感があります。
だからこそ、今回のイベントや冊子・資料・紙芝居の上演などを皮切りに、もっともっと名前を広め、歴史と文化で郷土愛を深め、この岩槻という街をもっと盛り上げられたらと思います。
そして、私たち若い世代が活気ある街にしていきたいと思いました。-

今後の「さいたま市の歴史・文化とまちづくり」に向けて(新井浩文氏)
1)関連のある地域同士の相互の連携を大事に。例えば、県内の吉見町や茨城県の石岡市とのつながりをさらに深める)
2)歴史・文化を語り継ぐのは今の私たちの使命。(後進の者が守り育てていくこと忘れてはならない)
3)若い人たちのSNSなどの発信力にも期待。(戦国武将はゲームなどにも多数登場しており、様々なツールで発信し交流の輪を広げられる)
4)太田資正公を含め郷土の歴史や文化と幅広く関連させる(ご城印や百名城の活用など
具体的な情報発信を考えてみては)

おわりに

今回、4月・5月号の2回連続で、岩槻城主『太田資正公』の魅力発信の特集を行いました。
グループや団体等の皆さまで紙芝居を是非ご覧になって、より学びを深め、郷土の偉人に想いをはせていただく機会となることを期待しています。

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