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岩槻区笹久保にある篠岡八幡神社で、毎年秋に行われる「古式子供土俵入り」は国の定める重要無形文化財に指定されている。
その直前に近くを通り、境内に咲き誇る曼殊沙華に誘われて鳥居をくぐって境内へと入ってみた。
樹木と真っ赤な曼殊沙華に囲まれている広場には、土俵作りも進み四隅に立つ真新しい四本柱が、静かな境内の中に子供たちの元気な土俵入りを待っているかのようだった。
説明の書かれた看板によると、源義家の時代から武運長久を祈願して奉納されたとのことだが、現在は子供たちの健やかな成長と五穀豊穣を願って奉納されている。
また、神社近くの鈎上にある鈎上神明社の古式子供土俵入りも同じく国からの指定を受けている。
岩槻にはこの様な伝統ある民俗文化が継承されているが、境内の整備状態を見ても、肝心の地元住民や市民の関心がもっと高まってもよいのではと思えた。
あって当たり前とこれまで思い続けた地域の貴重な資産が、観光資源として日の目を見ないうちに、無関心のまま無くなってしまうような事のないことを願う。
【編集部・奥山】
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