縄文時代の土偶が出土 真福寺貝塚の発掘状況を報告

歴史的な発見である。
2020年11月7日付の読売新聞・埼玉版に、さいたま市が2016年から発掘調査を進めている区内真福寺の国指定史跡・真福寺貝塚で、10月下旬に「ミミズクのような顔の『ミミズク土偶』の頭部が見つかった、という記事が掲載されていた。
その中では、さいたま市の教育長による「全身が出れば令和の大発見」とする、今後への期待を込めたコメントも紹介されていた。
その後、テレビの情報番組でもミミズク土偶を取り上げていた。
残念ながら頭部以外は欠損しており完全な形ではないが、今後、欠損部分が発見される可能性はあるといわれる。
真福寺貝塚は、大正時代から発掘調査が行われていた。
ミミズク土偶(高さ20・5センチ)がほぼ完全な形でみつかり、国の重要文化財にも指定されている。
土偶は東京国立博物館の館蔵品となっているが、岩槻駅東口WATSU西館の隅にレプリカも飾られている。
11月28日には、発掘状況を伝える「現地見学会」が午前と午後の2部制で開催された。
報道などで関心が高まったこともあり多数の参加者が集まった。
午前の部だけでも担当職員が「想定以上の来場者」と評価するほどの200人を超す参加者が集まり、数グループに分かれて発掘現場や出土品について担当職員から説明を受けた。
お目当ての「ミミズク土偶」も展示された出土品の中にあり、参加者それぞれさかんに写真を撮っていた。
なお、報道されなかった同様の土偶も発見されており、さらに、今回は平安時代の住居跡や須恵器なども発見された。
今後の発掘が進めば新たな出土も期待される。
貴重な史跡は縄文後期の約3800年前から、地域に人びとが住み続けていた証拠でもある。
この地に古くから人びとの交流があり、物資流通の重要な拠点として時を重ねてきたことを示しているが、中世から近世にかけて、城下町となり現在に至っていることへ思いを巡らせると、歴史の深さを感じずにいられない。
【編集部・小澤】 

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