地下鉄7号線(埼玉高速鉄道線)岩槻延伸の現状 村井首相補佐官、大野知事、清水市長による特別講演会

への地下鉄7号線延伸は、さいたま市にとって最重要課題の一つである。
さいたま市は、延伸に当たって都市鉄道等利便増進法の枠組を活用することとしており、2018年には、延伸にともなう最初のハードルである事業評価、採算性などの課題をクリアすることに成功した。
その後の進捗状況は市民に見えづらい面もあったが、昨年6月清水市長が「令和5年度中に鉄道事業者に対する要請を行い、4年の任期内のできるだけ早い時期に、鉄道事業者が国への申請手続きに入れるように努める」と表明。
延伸に向けた新たな動きが始まっている。

そんな中、先月12日「地下鉄7号線(埼玉高速鉄道線)岩槻延伸の特別講演会
が岩槻駅東口コミュニティセンターで開催。
内閣総理大臣補佐官の村井英樹代議士(埼玉1区)、大野元裕知事、清水勇人市長がそれぞれ登壇した。
この講演会は、「さいたま市地下鉄7号線延伸認可申請事業化実現期成会」と「さいたま商工会議所」の共催で行われ、会場とオンラインで200名が参加した。
村井代議士は講演で、最初のハードルである「採算性の壁」を乗り越え、「都市鉄道利便増進法の手続き」に入れるようになった経緯を述べた上で、JR東川口駅、南浦和駅、武蔵浦和駅を例に「東京に直接つながる縦の路線と、横につながる路線の結節点となる岩槻は間違いなく発展する」と語った。
そして、出来るだけ早い国への認可申請の必要性と、何より大事なこととして市民の「熱意」「監視」「支援」の重要性を訴えた。
最後に「2030年頃には地下鉄7号線に皆さんと乗車できることを夢見て、引き続き地下鉄7号線延伸活動にしっかりと取り組んでいく」と締めくくった。
大野知事は講演で、自身の公約でもある「あと数マイルプロジェクト」による県内5路線の鉄道延伸の概要、周辺地域での回遊性が高まり通学圏域拡大や観光客の誘因による活性化を計画していることを説明。
とりわけ地下鉄7号線については「岩槻延伸の早期の実現を果たし、さらに蓮田まで持っていきたい。
さいたま市とはスケジュール感、課題を共有していく」と述べ、延伸に意欲的な姿勢を示した。

清水市長は講演の中で、延伸は市全体のまちづくりに寄与するとした上で、「22年度は自治体の連携会議、国や鉄道事業者との個別協議を引き続き行う」と説明。
中間駅のまちづくりついては、学識経験者らの意見などを踏まえて開発エリアの広さや機能を明確にするなどその方針を22年度に決定すると述べた。
また、さいたま市はそうした取り組みの裏付けとして2022年度予算にこれまでの最大規模となる1億5180万円を計上するなど、本格的に地下鉄7号線延伸に向けた動きが進んでいることを説明した。
今回の講演会は、国・県・市それぞれの舞台で中心となって地下鉄7号線延伸に取組む3氏がそれぞれ忙しい公務のスケジュールを調整し、岩槻の地で、延伸への思いや取組み状況を語ったことに大きな意義がある。
また、地域住民も数多く参加し、延伸実現への期待が徐々に高まっている様子が感じられる会合になった。
また、当日は蓮田市長をはじめ蓮田の県議、市議も多数出席するなど、岩槻延伸のさらに先の延伸予定とされる蓮田市も今回の動きにかなり期待を寄せていることも注目される。
浦和レッズやそのファンも、延伸及び埼玉スタジアム駅設置の要望に声を上げていることは、既報の通りだが、地下鉄7号線延伸は、もはや岩槻の住民だけの課題ではなく、さいたま市、埼玉県にとって「実現すべきプロジェクト」になりつつある。
村井代議士が講演でも言及していたが、今後、さらに延伸活動を盛り上げ、さいたま市、埼玉県の延伸事業への取組みを加速するには、市民が要望の声を上げていく場を数多く作ることが欠かせない。
「夢が現実に」近づいてきた今だからこそ、街の未来のために、市民の積極的な参画に期待したい。

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