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5月25日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除された。
政府の発表からおよそ1ヶ月半。少しずつ日常を取り戻しつつある一方で、新しい生活様式が求められる今、いまだ緊張感がただようのは読者の多くも実感しているかもしれない。
緊急事態宣言の解除から初めて迎えた週末、岩槻駅前を歩いてみると心なしか人通りはまばらだった。
コロナ禍での警戒心がいまだ残っているのか。
それとも、自粛生活の疲れをわずかでも癒やそうと、車などで遠方へ足を運んでいるのか。
いずれにせよ、マスクを着けたままの日常は今後も変わらない気配がただよっていた。
コロナ禍の影響はどれほどかとも気になり、とある飲食店を尋ねた。
従来は居酒屋として営業していた店舗であったが、緊急事態宣言を受けて客足が減り、現在はランチタイムの営業やデリバリーにも力を入れ始めたお店だ。
店主に話を聞くと「明らかに売上げが減ったよね」と、笑いながらもどこか寂しげな目で話してくれた。
宣言下では、自粛を求められながらも「店を閉めればそれこそ稼ぎがゼロになる」と苦渋の思いで、営業を続けていたという。
飲食店は、店をたたむにもお金がかかる場合がある。
テナントをまっさらなままにして返すには工事費がかかるため、営業を続けなければならないのだ。
いつ終息するのかは、おそらく誰もが案じているはず。
葛藤を抱えながらも、今なお生活を続けるために日々、奮闘している人たちもいる。
【筆乃弘法】
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